いざホームページを作ろうと思ったときに、
- どんなデザインにするか
- なにを載せるか
- 必要なページ数はどのくらいか
など、考えることは多くあります。
今回はホームページ制作の3つの重要ポイントを解説します。ところどころにトレーニングを入れていますので、是非チャレンジしてみてください!
目的、ターゲット、自社の強みを考える
結論としては目的(ゴール)、ターゲット(だれに)、自社の強み(なにを)届けたいかを明確にします。そうすることでデザインやコンテンツ内容など、一貫したイメージを持って作成を進めることができます。
ステップ1:ホームページ制作の目的を決める
ホームページを作る目的は大きく3つに分類できます。
- 宣伝→会社情報や商品情報を伝えるホームページ
- 採用→募集職種や採用条件などを掲載する人材募集のためのホームページ
- 販売→製品やサービスを販売するためのホームページ(ネットショップとよばれることが多い)
宣伝もしたいし、人材募集もしたい…などとさまざまな要素を詰め込みたくなりますが、まずは優先順位を決め、自社の目的(ゴール)を決めます。
ホームページをつくることで、その先にどうしたいか、どうなりたいのかを深堀りします。会社の認知を広めたい、新商品をアピールしたい、人材採用に使いたいなど。目的を決めたら、今度はそれをできるだけ深堀りしてみてください。5W1Hを活用すると考えやすくなるのでおすすめです。
新商品をアピールする目的の場合には、
・新商品をアピールしたい→どの製品を→どのように→なぜ→いつまでに
のような落とし込みが考えられます。これらを深堀りすることで、なにをどのようにアピールするか、それはなぜなのか、またいつまでに必要なのかがわかります。
今回のケースでは掲載するコンテンツや公開時期などのイメージが固まり、メンバーの意識を統一できます。優先順位を決め、目的を絞ることで多くのメリットがあります。
目的の優先順位を考える
目的が決まったらなら優先順位を決めましょう。目的が1つだけであれば比較的シンプルですが、会社の宣伝と求人の両方に活用したいなどのように、複数の目的がある場合には、どこに、どれくらい比重を置くかを考える必要があります。
例えばコーポーレートサイトの場合は、以下のようなページが必要となることが多いですが、
- 会社情報
- 製品情報
- よくある質問
- お問い合わせなど
求人サイトなら、また異なるページが必要となります。
- キャリアプラン
- 先輩社員の声
- 教育プログラム
- 社員待遇など
これらをひとつのサイトでまとめようとすると、制作ボリュームが増えるぶん、構築の期間も費用もふくらみます。
あらかじめ予算配分やページ構成などをイメージしておくとスムーズです。
目的ごとにホームページをわけるメリット
複数の目的がある場合には、目的ごとにサイトをわけることも有効な手段です。ここではサイトをわけて運用するメリットを解説します。
ユーザーがわかりやすい
目的を絞り、掲載すべき情報を厳選することでホームページの構成がシンプルになります。必要なページ数を抑えたり、情報を整理して掲載することでユーザービリティ(サイトの使いやすさ)が向上します。
宣伝用なら会社情報や製品情報、採用なら募集要項や業務の流れなど、必要な情報が絞られるため、閲覧者が必要な情報に辿り着きやすくなります。
それぞれの目的に特化した情報を伝えることができるので、的確な情報を正しく届け、顧客との信頼関係を築きやすくなります。
PDCAがシンプルになる
PDCAとは・・・
目的が明確だから課題や修正点の仮説が立てやすく、
改善のサイクルを素早く回せるというメリットがあります。
例えば、求人用サイトで応募が少ない場合の課題と対策を考えます。
【課題→対策】
1,そもそもサイトへの流入が少ない→広告運用などの集客方法を見直す
2,一定の流入数はあるが応募が少ない→会社の魅力が伝わっているかコンテンツの見直し、待遇の見直し
3,応募ページが見られていない→応募ページまでの導線見直し
目的が絞られている場合、課題と対策がシンプルになります。
複数要素を持つサイトの場合、目的ごとの実態調査からはじまるため、
PDCAのフロー自体が長くなる、複雑になるというデメリットがあります。
構築期間、構築費用のスリム化
目的を絞り、ページ数や載せるべき内容を最適化することで、
構築期間や費用を抑えることができます。
コーポレートサイトなら、
- 会社情報
- 製品情報
- よくある質問
- お問い合わせなど
求人サイトなら、
- キャリアプラン
- 先輩社員の声
- 教育プログラム
- 社員待遇など
これらをひとつのサイトでまとめようとすると、制作ボリュームが増えるぶん、構築の期間も費用もふくらむのは当たり前ですよね。
目的を絞るメリットをお伝えしましたが、もちろんデメリットもあります。それは複数サイトを運営する手間がかかることです。コーポレートサイト、求人サイト、販売用サイトなどに分けている場合、サイトごとに管理・運用する手間が発生します。このようなケースではサイトごとに担当者をわけるなどし、運用面でカバーすることをおすすめしています。
ステップ2:ペルソナ設定
ターゲットとペルソナの違いには、抽象的か具体的の違いがあります。具体的には以下の例を比較してみてください。
ターゲット例
30代男性、地方私立大卒、会社員、既婚(妻と子1人の3人暮らし)
ペルソナ例
山田 太郎、36歳、男性、東京都北区の賃貸マンション在住、年収460万、勤続12年、会社員、主任、妻と4歳の娘との3人ぐらし、趣味はゲームだったが、最近は殆どやる時間がない。妻は結婚を機に退職。現在専業主婦。
妻は子どもが小さいこともあり、いまのところ働きにでるつもりはなさそう。
新卒で入社してから給料がほとんどあがらず、将来に不安を感じている。今後の生活や教育費を考えると今の収入では厳しいので、3ヶ月前から転職を考え出し、通勤中やランチなどのひとり時間に転職サイトを見て、どんな求人があるか確認している。まだどのサイトにも登録はしていない。
ペルソナを決める際に使用する項目例:名前、年齢、性別、居住地、年収、職業、役職、趣味、家族構成など
これらは一例ですので、目的や状況に応じて必要な項目を選定してください。
ペルソナを設定するメリット
ユーザー視点で考えることができる
ペルソナを設定することで、悩みやニーズの深堀りができます。
なぜその悩みを持っているのか。
悩みに対してどのように対処しようと考えているのか。またその対処の理由はなぜなのか。
別の方法での対処を検討しない理由は。他の製品と比較したときにどう感じるのか。など
ユーザーニーズに合わせた訴求ができる
ユーザー視点で考え、理由を深堀りすることで、
最適なアプローチ案がうまれます。
制作に関わるチーム全体で意識を共有できる
ホームページ制作には多くの人が関わります。
制作側は営業、ディレクター、デザイナー、コーダー
依頼者様側は、担当者、総務、営業、商品管理、デザイナー
※お客様により異なります
関わる人数が増えるほど意識の共有は難しくなります。
ペルソナを設定することで詳細のすり合わせもシンプルになります。
ステップ3:自社の強みをブラッシュアップする
自社の強み・特徴をピックアップ
思いつくまま、どんどん書き出してください。どんな細かいものでも構いません。
ポイントとしては具体的にすることです。
・✗✗地域で販売実績◯◯件以上
・〇〇専門
・〇〇ロッド以上の大型製造も対応可
・最短◯日で納品可能
などかもしれません。
具体的にすればするほど伝わりやすくなるぶん、
対象ターゲットが少なくなるというデメリットがあります。
しかし、対象を絞らないと誰にも伝わらないということが起こります。
まだ案の段階なので、思い切って絞った案なども出していきましょう。
競合調査
自社が目標としているキーワードで検索した際に表示されるサイトを調査。
サイトの目的、ターゲット設定、アピールポイントはどこかをチェックします。
ターゲット
会社の特徴
製品の強み
競合はなにを強みとしているか、どのようにアピールしているかを
競合サイトの表現や切り口も参考になるかもしれません。
自社の特徴と競合の特徴を比較し、ペルソナにより強くアピールできる自社のポイントを探します。
転職サイトの例では、
・初めての転職を徹底サポート。
応募書類の作成方法から面接対策まで専任エージェントが一貫サポート。
・円満退職のためのポイントを徹底解説。
退職を伝える際のポイントや退職日の設定方法、有給消化や保険手続きまで
・今後のキャリアを考える。無料の個別キャリア相談受付中。
これまでの経験やスキルを棚卸し。独自の適正チェックを実施し、最適な転職先候補を提案します。
などかもしれません。
ポイントは独自性、ペルソナのニーズを満たすことです。
独自性があってもニーズを満たすことができなければ、目的達成は難しくなります。
またニーズは満たせても、独自性がなければ、競合との争いになります。
まとめ
目的、ペルソナ、独自の強みをブラッシュアップすることで、根拠を持ったデザイン、コンテンツが作成できます。
たくさんのことを調べたり、考えたりと、うみの苦しみがあるのも事実ですが、そのぶんホームページが完成したときの喜びもひとしおです。
ホームページは作って終わりではありません。公開してからがまた新たなスタートです。
考え抜いたアピールポイントでも全く反応がないということもあります。CVがあった場合も、より伸ばすためにどうするかを考えることもあります。
目的やペルソナを明確化し、根拠を持ってアピールポイントを考えている分、改善案なども立てやすいはずです。
中長期的な目線を持って、ぜひホームページ運営を楽しんでください。