ホームページは公開してから、新たなスタートをむかえます。ホームページを作成した目的を達成するためには、適切に運用する必要があります。
公開後になにもしなければ、サイトの価値は下がっていくばかりです。一方、適切に運用することで、サイトの価値を高めていくことができます。そのためにも保守運用は重要です。
「ホームページの保守運用って具体的に何をするの?」
「保守契約って本当に必要なの?」
そんな疑問をお持ちの方へ、 今回はホームページの保守運用の重要性と必要性を判断するポイントをわかりやすく解説します。
保守契約のメリット
保守契約を結ぶことで、運用にかかる業務負担を減らし、効果的・効率的にホームページを運用することができます。ここでは保守契約のメリット3つについて解説します。
セキュリティリスクをおさえる
適切な保守を行い、最新のセキュリティ対策を適用することで、サイバー攻撃のリスクを最小限におさえることができます。
インターネットの世界では新しいウイルスや攻撃などが次々と現れます。
古いバージョンのソフトウェアやプラグインを使用していると、脆弱性(ぜいじゃくせい)が放置され、サイバー攻撃のリスクが高まります。ホームページが攻撃を受け、なんらかの情報が漏洩するような事態が発生すれば、企業の信頼が一気に失われる可能性があります。
その他にもメールアドレスが乗っ取られ、迷惑メールの送信元にされてしまうなどの被害もあります。
定期的に更新を行い、CMSやプラグインといったシステムを最新の状態に保つことで、セキュリティリスクを抑えることができます。
SEO効果
検索エンジンは、新しく高品質な情報をユーザーに届けることを重要視しています。
更新されていないホームページは、検索エンジンの評価が下がりやすくなります。ユーザー視点から考えても、古い情報のまま放置されたホームページは、魅力がなく、離脱の原因となります。
こうした離脱が続くと、結果として検索エンジンからの評価が一層低くなり、検索順位が下がる、アクセス数が減少し……と負のスパイラルにつながります。
定期的な新着情報発信やコンテンツ更新は、SEOの観点からも重要です。
サイトイメージの向上
新着情報や新コンテンツを発信することで、ユーザーに与える印象をよくします。定期的に情報発信しているサイトと、数年前に「ホームページを解説しました」のまま、全く更新されていないサイトとでは、どちらに魅力を感じるかはいうまでもありません。
定期的な情報発信は、ユーザーに安心感を与えることができます。
調べたお店の情報が古いままだと、今も営業しているのか不安になる。という経験はだれもがあるのではないでしょうか。
ホームページの保守内容
サーバー・ドメインの管理
ホームページが正常に表示されるためには、サーバーやドメインの管理が欠かせません。
- サーバー:ホームページのデータや画像などを保管しておく場所。※よく土地に例えられます。
- ドメイン:ホームページの住所のようなもの。(例:○○○○.comや○○○○.co.jpなど)
サーバーとドメインはよく土地と住所に例えられます。ホームページを公開するには、サーバーとドメインが、きちんと紐づいた状態で正常に稼働する必要があります。万が一、どちらかにトラブルが発生した場合、ホームページを閲覧できなくなります。
サーバーの不具合:住所はあっても土地がない状態。ホームページのデータ自体がないので、ホームページが見れない。
ドメインの不具合:土地があっても住所がない状態。ホームページのデータ保管場所にたどり着けないので、ホームページが見れない。
サーバーやドメインの更新を忘れてしまうと、サイト自体がインターネット上で表示されなくなり、メールアドレスなども使えなくなる可能性があります。サーバーとドメインは2つで1つの役割ともいえるので、両方の契約内容や有効期限を正確に管理することが大切です。
CMS、プラグインの更新
CMSを最新の状態に保つことで、セキュリティの脆弱性(脆弱性)を解消し、サイバー攻撃からサイトを守ることができます。WordPressなどのCMSやそのプラグインは、セキュリティ対策、機能追加、不具合(バグ)修正などを目的として、バージョンアップをおこないます。
更新をしないままでいると、脆弱性(ぜいじゃくせい)が残ったままとなり、サイバー攻撃のリスクが高まります。またCMSやプラグインを古いバージョンのまま使用していると、不具合や表示崩れなどを起こす可能性もあります。
ただし、公開後すぐにバージョンアップしたら、新バージョンに不具合が見つかったなんてこともあります。バージョンアップの内容を見極めながら、適切なタイミングで更新をおこなうことはとても重要な作業です。
コンテンツ更新
ホームページ内にあるコンテンツで、代表的な例は下記のような内容のものです。
- 新着情報
- 販売事例・導入実績
- お客様の声
せっかく自社に合わせたコンテンツを作っても、放置したままでは宝の持ち腐れになってしまいます。更新するための情報を集めましょう。
SEOの観点からも定期的なコンテンツ更新は非常に重要です。定期的にブログ記事を追加したり、既存のページを見直して改善することで、検索順位の向上を目指すことができます。
コンテンツに応じて、画像やテキストなど、適切に追加・更新作業をおこないます。
バックアップ
サイトがハッキングされたり、システムエラーが発生した場合に備えて、定期的なバックアップを行うことも重要な保守業務のひとつです。バックアップがあれば、万一の際にホームページを復元できるため、損害を最小限に抑えることができます。
多くのサーバーやCMSには、自動でバックアップを行う機能が備わっていますが、それでも定期的にバックアップが正しく作動しているか確認することが必要です。またサーバーだけでなく、外部にもバックアップを保存しておくことで、万が一のリスクにも備えることができます。
またバックアップは保存するだけでなく、念の為、復元できるかもあらかじめ確認することをおすすめします。
不具合・バグ修正
何らかの不具合やバグが見つかった場合の修正を行います。前提としてCMSやプラグインのバージョンに起因する内容が対象となります。
お客様都合でなにか設定を変更してしまった、コードを誤って削除してしまった、などは対象外となるケースがほとんどですのでご注意ください。
契約期間
ホームページの保守契約期間は、一般的には 1年契約 の割合が多いです。会社によっては複数年契約などもあるようです。
契約期間のないスポット対応などもありますが、費用が割高になる傾向があります。
費用相場
保守料金の相場としては、5,000円〜20,000円程度になります。
サイトの規模や機能、保守内容、対応範囲などによって変動しますので、あくまで参考値としてください。
マーケティング施策やSEOコンサルティングなどを依頼する場合には、追加の費用がかかります。
また、初期費用が発生するケースもあります。
hw-createでは、他社で構築したサイトの保守を請け負う場合や、ホームページ公開後に全く更新していないまま一定期間が過ぎているサイトを請け負う場合に計上することが多いです。
契約前に、初期費用が発生するかどうかを確認しておきましょう。
保守契約時に確認すべきこと
対応範囲
保守内容は前述の通り、いくつかの内容にわけることができます。
※会社によって内容の種類、対応範囲は変わります。
- サーバー・ドメインの管理
- CMS、プラグインの更新
- コンテンツ更新
- バックアップ
- 不具合・バグ修正
依頼する内容と依頼しない内容を明確にしましょう。基本的には依頼する範囲が少なくなるほど、費用を抑えることができます。
依頼する内容を明確にすることで、責任範囲が明確になり、トラブル防止に繋がります。
サーバーやドメインはホームページの根幹となる超重要部分ですので、自社での管理をおすすめします。
業者に丸投げして、自社で全く把握していないというのは、絶対にやめましょう。
解約方法
保守契約の場合、「解約時には2ヶ月前までに申出が必要」などの規約が定められているケースがほとんどです。更新月や解約時の条件などは、事前に確認、把握するようにしてください。
あわせて途中解約ができるか、違約金がかからないかなど、条件や費用などの確認はしっかりしてください。
依頼の流れ・連絡方法
コンテンツ更新がある場合には、担当者同士のやり取りが発生します。掲載する画像やテキストの提出などです。だれに、どんな方法で連絡を取るかを確認し、スムーズな依頼ができるようにしてください。
定期的に細かなやり取りが発生するので、コミュニケーションコストをおさえられる連絡ツールを使うことをおすすめします。チャットワークやSlackなどは無料から使えますのでおすすめです。
CMSやプラグインの更新であれば、月に一回など契約に基づいて保守会社さんが勝手にやってくれます。
保守契約の判断基準
サイトの種類
基本的には保守契約を結ぶほうがホームページを有効活用できますが、どうしても費用が発生してしまいます。今回は保守契約を結ぶ目安をピックアップしますので、ホームページの目的や性質と照らし合わせてみてください。
下記のような性質のサイトで、定期的な更新がホームページの運用効果に大きな影響をあたえる場合は、保守契約をおすすめします。
- ECサイト:商品を販売するECサイトは、マーケティングとセキュリティ、どちらの観点からも保守が重要です。
- 採用サイト:求人情報の追加・削除など、こまめに最新の情報に更新する必要がある採用サイトは、保守契約を結ぶことで、更新作業を効率化できます。
- 店舗サイト:新着情報の発信が集客に大きな影響をあたえるため、マーケティング、業務効率化どちらの観点からも保守が重要です。
- コーポレートサイト:導入実績やお客様の声など、更新コンテツがあるサイト。コンテンツとともにCMSやプラグインの更新も必須ですので、保守契約を結ぶことで、業務負担を軽減できます。
リソースの有無
保守契約の必要性を判断する上で、自社にどれだけのリソースがあるかも重要なポイントです。
ホームページの運営には、専門的な知識やスキルが必要です。 セキュリティ対策、ソフトウェアの更新、トラブル対応などを自社で行うのが難しい場合は、保守契約を結ぶことを検討してください。
自社のスタッフが対応することで、本来の業務がおろそかになっては本末転倒です。
余裕をもった体制づくりを心がけてください。
万が一、スタッフが退職した場合や、予期せぬ長期休暇が発生した際のリスクを考慮すると、外部にサポートを依頼しておくことで、サイト運営が途絶えずに済むというメリットもあります。
まとめ
今回は保守運用の具体的な作業内容と、その必要性を判断するための基準について解説しました。
ホームページの保守運用は、作って公開したホームページを安全に、そして効果的に使い続けるための重要な要素です。すべてのサイトに必ずしも必要とはいいませんが、多くのサイトでは必要な業務になります。
もし保守運用を自社で行うのは難しい場合には、保守運用を依頼を検討することをおすすめします。
hw-createでは、保守・運用代行サービスを行っております。自社での対応が難しい、保守業務の一部だけ依頼したいというご相談も大歓迎です。ぜひお気軽にご相談ください。